地球元気村

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ネコジャラシ、進化すると何になる?

例えば七草粥。なぜ一月七日に七草を食べるに至ったのか。七草を刻む時に歌ったはやし歌が今も山梨の一部地域には残っているんですよ。七草に限らず、日本の節句の行事はみななんらかの野草と結びついています。日本人って、古くから風習として野草を暮らしの中に取り入れていたんですね。例えば端午の節句のショウブやサルトリイバラ、七夕のササ。日本の伝統行事と野草の世界が結びつく。私がやっている野草教室では、そういうことを日本人のアイデンティティにおとしこんで学んでもらっています。何でもルーツがわかると面白い。こうして野草のことを座学で学習したあとに、実際に野に出て自分の手で摘みとって料理して食べれば、それだけで今まで日常的に見ていた世界が全く違った景色に見えます。それはスーパーの野菜売り場に行ってもそう。
せっかくの野草の世界。単なる原点回帰的に楽しむだけに留めるのは、それこそもったいないと思うんですよ。

おままごと?

野草は野菜よりはるかに扱いにくい素材です。例えば見た目そっくりなのに毒のあるものとないものが、隣同士一緒に生えていたりする。ちなみに毒草って、どれほど食べれば毒にあたると思いますか?ほんのちょっとでもダメなものはダメ。とても危険なんです。野草を扱うことは、それだけリスクを伴うことでもあるんです。なのに、残念ながら世間的な認識の中ではかなり低い位置にあります。私が野草を仕事にしていると、「そこらへんに生えている草を乾かして商品にしてるんだ。いい商売してるね」などと、嫌味を言われることもありますよ。「おままごとみたいなことしてるわね」とか。実際にはプロとして、それなりにたくさんの知識や経験がないと務まらないことなんですけれど。例えばキノコと同様のイメージをしていただければ理解し易いかもしれません。キノコは生半可な知識で手を出すと怖い、という印象がある程度は世の中に浸透しています。が、野草の危険性はそれほど認知されていません。
今、自然食ブームの流れにのって、野草食もちょっと流行ってきてるんですよね。それこそ、そこらへんに生えている草を適当に摘んで洗って食べて。私だったら、そんな危険なこと、恐すぎて絶対にできませんけれど。実際、野草の誤食による救急搬送が最近増えてきているのも事実なんですよ。

滋味豊かな自家製野草茶いろいろ
ひとつひとつを手で摘み取る。いつのまにか無心になる
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