地球元気村

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ネコジャラシ、進化すると何になる?

思い込みの安全

先にお話しした毒草をはじめ、自然界にはもともと化学的な毒よりはるかに強い、自然毒というものがいっぱいあります。自然界は安心安全かといったら、決してそうではありません。そもそも食べ物って安全ではないんですよ。今の世の中、安全なものしか流通していないから、食べ物はみな大丈夫だと思い込んでしまいがちですけれど。目の前にあるものが、なんでも安全だと思うのは思い込みだと思うんです。想定外は日々あることですからね。
そういう意味でも、今の子ども達には自然をもっと怖がってほしいし、怖がりつつ楽しんでほしいです。そして、大人は子ども達に対して制限しない勇気を持ってほしいですね。人が自然に向けて探求や挑戦することを喜びと感じて応援してもらえたら嬉しいです。

マイノリティからの伝搬

文明が充分に発達して、日々の食糧確保に困ることも無い今の日本という国に生きていて、私が話していることが自分にとって必要なこととは感じない人も多いと思います。そういう人達に対しては、いつか必要になった時に思い出してもらえればいいことだと思っています。いざ困ったことが起きた時に、一斉に全員が困るよりは、わかっている人が少しでもいれば。
昔みたいな暮らしに戻れば世界は平和でみんな健康になる、とも思っていません。例えば今の時代、ネットが重要なツールになっています。そういう便利なツールを私達のご先祖様はずっとつくりたかったんだと思うんです。今それが叶って、夢のような楽園の時代に私達は暮らしているはず。なのになぜ、こんなにぽっかり穴のあいたような、漠然とした不安みたいなものを感じている人が多いのでしょう。行き過ぎず、戻り過ぎず、ちょうどいいバランスの見極めを、今の時代に生きる私達は迫られているのではないでしょうか。
決して自分の世界観をおしつけたいのではなく、一緒に考えていきたいんです。教室で何かを教えるにしても、上から目線ではなく「横目目線」で。共感していきたいんですよ。
もともと危機的な備えに関心を持っている人は、マイノリティだと思います。私の教室にやってくる野草に興味を持つような人達も、最初はほとんどが、単純に食べてみたいという好奇心のようなところから始まっています。入口はそれでいいんです。そこから先に見える世界を、一般の人が続けやすい形で私から伝えることによって、さらにその先へと広がっていけば。同時に「伝えることが出来る人」も、時間をかけて育てていきたい。知識や伝承って伝搬します。伝搬しはじめたら、もうしめたもの。大往生ですよね。

本日のメニュー。野草の天ぷら(ブドウの新芽、クズの新芽、ギシギシ、カラスノエンドウ、スギナ、ヨモギ、ハルジオン、アケビの新芽)、ワインご飯の花びらちらし寿司(ニセアカシア、タンポポ、カキドオシ、ハルジオンの花、カラスノエンドウの花)、よもぎポテトサラダ、ヨモギジェノベーゼパスタ、干し柿のディップ
野草教室には県外からもたくさんの参加者が訪ねてくる
オレンジ色が美しいヤブカンゾウの花は1日でしおれてしまう。採取して直ぐに、湯がいて甘酢和えにすると美味しい
自分達の手で摘んだ野草を食べる。野草教室のカリキュラムの中でも一番のお楽しみ

鶴岡舞子

Maiko Tsuruoka

野草活用コーディネーター。東京都出身。有用素材としての野草の奥深さに惹かれ、その視野は、商品開発から日本人や植物の歴史的自然観にまで及ぶ。摘み草を通した人々の暮らしと自然との関わりについて日々発信。摘み草のお店「つちころび」オーナーとして、野草教室も主催している。facebookページ→「摘み草のお店つちころび」で検索。

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