地球元気村

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ワクワク・ドキドキのテクノロジー

生得的行動と習得的行動

石田人間の脳には二つの根っ子があるんですよ。ひとつは生得的行動、昔で言う、本能というものですね。そして、その上に習得的行動というものがあるんです。
生得的行動というものは、全ての動物が持っています。それは、食べる、逃げる、繁殖する、というような行動です。
その上にある習得的行動は人間が特に強く持っていて、情緒的あるいは文化的な話とかもこれに該当するのですが、昨今世の中を賑わしているAI(人工知能)は、この習得的行動の部分だけをやっているんです。そこばかりがやたら大きくなってしまって、生得的行動というのが一向にトレーニングされない。生得的行動の部分がないと、本当の人間らしさ、動物としての意味がないんですけれどね。
その結果、我々人間は今や本来のものを忘れようとしている。自分で自分の首を絞め始めたんです。

風間そうですよね。苦しいですよね。今、もがき苦しんでいますよね。


「間抜け」の研究

風間先生のおっしゃる、「間抜け」っていう概念、面白いですよね。

石田今の社会は我々の研究では自立型のライフスタイルに向かおうとしています。例えば車から自転車に乗り換えたり、家庭菜園やDIYの需要が増えたり。ところが今のビジネスというのは、あらゆるものが依存型に向かっています。あなたは何もしなくていいですよ。センサーだらけで全自動。例えばブレーキを踏まなくても勝手に止まる車とか。だから今、モノが売れないんですよ。ちまたで自立型の暮らしを煽る商材って少ない。その結果、自立型の暮らしと言えば、即、自給自足とか、田舎暮らしとか、野菜作りだとか、古民家だとか、そういう話ばかりが出てくるんです。自立と依存の間がすぽーんと抜けている。これが「間抜け」です。
ここを埋めなきゃいけない。そのためには、さっき言った、いわゆる生得的価値観というものが大切になってくるんですよ。生得的行動を基盤に「間」を埋める。これが引き金です。要するに、ちょっとした不自由さ、不便さを、自分の知恵とか知識とか、あるいはコミュニティの技で、超えていく。
この「間」を埋めるための実験を、僕は今、沖永良部島でやっているんです。それは、教科書づくりです。ローカルが豊かになるための。ものを考えるためのステップバイステップを論理的に組み立てて、それを教科書にしようとしています

大好きな半崎
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